わきがの臭いの元凶はアポクリン腺です。そのため、わきが治療で最も重要なことは「最大限しっかりとアポクリン腺を除去する」という点です。
とはいえ、術後の傷跡もできるだけ目立たないようにしたいというニーズは大変大きいものがあります。また、手術後の日常生活がどの程度制限されるかということも大きな問題でしょう。なるべくリスクの少ない方法であるという点も重要です。
反転剪除法は、この点においてデメリットがあります。
そのため、従来から傷跡がなるべく小さくて済むようなわきが手術が開発されてきました。しかしながら、どの方法も臭いの除去効果の面で問題のあるものでした。傷跡は確かにほとんど残らなかったけれども臭いもほとんど取れなかったということが実際のところ非常に多かったと言えます。
アポクリン腺は非常にしっかりした組織で、脇の下の皮膚の裏一面をびっしりと埋め尽くすように存在しています。このアポクリン腺を極力残らず取り除こうとしても単純な吸引装置では不十分であったのです。
しかしながら、主に整形外科領域で使用されていたストライカー社のフォーミュラシェーバーシステム(旧クワドラカットシェーバーシステム)を用いることで、アポクリン腺をほとんど残さずしっかり取り除くという目的が達成できるようになりました。
これにより最小限の傷跡で非常に高い臭いの除去効果を得ることができるようになりました。
この治療法は他のわきが治療と比較すると以下のメリットがあります。
Step1 カウセリング
医師による施術の説明を行います。不安な点や疑問点がありましたら遠慮なくご質問ください。
Step2 マーキング
わきの下の有毛部より一回り大きい範囲をマーキングします。
Step3 麻酔
マーキングした部位を局所麻酔します。
Step4 切開
マーキングした部位の体幹側と手側の2箇所を約5mmずつ切開します。
Step5 アポクリン腺削除・吸引
切開部よりマイクロシェーバーを挿入し、アポクリン腺を削除しながら吸引していきます。
Step6 ドレーン留置・縫合
ドレーン(血液や浸出液を外に導き出す細い管)を挿入し縫合します。
Step7 圧迫・ドレッシング
握り拳大のガーゼを丸めたものをわきの下の皮膚に押し当ててテープと包帯による圧迫を行います。
女性の場合は専用の圧迫ボレロを着用していただいております。(無料でレンタルしていますが、ご希望の方には販売もいたしております。)
※以上は一般的な経過・処置です。状況により上記と異なることもあります。